Epinephelus moara
スズキ目ハタ科
関東以南の太平洋沿岸から東シナ海沿岸に分布し、メーター超の60kg級にも達する大型根魚の代表格。秋から冬にかけてが旬だが、ほぼ周年釣ることができ、船釣り、磯釣りのほか、バーチカルジギングでも可能だ。
ハリ掛かりした後、比類のないほど強烈な引きを見せるため、大物釣りのターゲットとしての人気が高いが、巨体と大きな口にもかかわらず餌を食うのは意外と不器用でそのうえ臆病。昼間は巣穴の中にじっとしていて、目の前を小魚が通り過ぎると食欲をそそられて出てくることもある。その反面、夜は帝王と呼ばれるほど活発に活動し、磯際の数m近くまで寄ってきて餌をあさることが多い。
不器用なため活きの良い生き餌より死に餌に分があるが、いったん餌をくわえたらその瞬間、度肝を抜かれるほど強烈な瞬発力を発揮して巣穴に戻る。ここが勝負どころでこの釣りの醍醐味。クエのペースで道糸を引っ張り出されて巣穴に潜り込まれたら万事休す。死んでも出てこないといわれるほど頑固にへばりつき、99%は釣り師の負けとなる。竿先が海面に突き刺さるまで食い込ませたら、強引に締め上げる。
ポイント
潮通しの良い岩礁帯の根周りで、小魚の多いところに居着く。豊かな根には相当数のクエが棲み付き、大型ほど条件の良い根城を確保。臆病なため、通常は岩礁の襞や割れ目、穴などの巣に潜んでいる。
釣り方
起伏の激しいポイントを直撃するため、こまめなタナの取り直しが大切。海底から上を向いて餌を探しているから、5mくらいの高めのタナ取りが有利だ。
エサ
サバやソウダガツオの死に餌の1尾掛けか、ムロアジ、アカイカの活き餌の泳がせが良い。 このほかイサキなど、その周辺で釣れた小魚の泳がせ釣りにも良く食い、小型のシイラやタコを使うこともある。
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