実践的フィッシング 釣魚図鑑
DAIWA
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ハス
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Opsariichthys uncirostris
コイ目コイ科
方言: オニヤマベ、ケタ、ケタバス
 原産は琵琶湖と淀川水系および三方湖などだが、稚アユの放流にともなって日本各地に移植され、現在では関東の小貝川水系、利根川本流、江戸川水系、印旛沼、牛久沼、手賀沼、相模川、狩野川などが好釣り場として知られている。
 5月上旬から11月下旬ごろまでが釣期。6月から8月にかけての産卵期の前後にはとくに食欲が旺盛となり、小アユやオイカワの子が湖岸の流れ込みなどに集まる初夏にはそれを追い求めるため最盛期を迎え、そのころが旬となる。
 姿形がオイカワに良く似ているためその超大型と間違われて騒がれることがあり、最大は30cmに達する。食性はきわめて貪欲で、小魚やエビ、水生昆虫をはじめ、イナゴやバッタなどの至るまでさまざまな動物質の餌を好む。
 餌を見付けると、たとえ群泳中であっても、「へ」の字をした大きな口で一瞬のうちに襲い掛かる。そのため追われた小魚が水面をピョンピョン跳びながら逃げる光景が見受けられるが、これはブラックバスにも共通する傾向で、餌釣りはもちろん、毛バリ釣りやルアー、フライなどにも敏感に反応する。
ポイント
流れ込み付近の湖岸がもっとも確実なポイントで、湖岸に並行する馳け上がりにも多く見られる。河川では中・下流域の淀みや淵のほか、流れのある流心、トロ場の上層、堰下の巻き込みなども狙い目だ。
釣り方
オイカワ同様、宙層を遊泳しているのでタナの見極めが大切。とくに朝夕のマヅメには稚魚を追って表層を泳ぎ回るため、タナは浅い。食い込みが浅くてバレてしまったら、もう一度すかさず同じポイントに仕掛けを送り込むこと。警戒心より食欲が勝っているため、再度食ってくることが多い。生き餌の場合はじっくり食い込ませることが大切だ。
エサ
サシ、ミミズ、川虫、栗ムシなどのほか、大物はタナゴの口掛け、モロコの背掛け、ドジョウの尻掛けなどで狙う。イナゴやバッタは、首の付け根辺りにハリを刺して上に抜く。
ウキで流すオイカワ用の毛バリやストリーマー系のフライなどへの追いも活発。5g程度のスプーンをキャストしてもおもしろい。